Miwaの再就職レポート1: 人生に関わる業界

臨床心理士 → システムエンジニア(SE)

「人の役に立つことをしたい」と思うようになったのは、いつからだったか…。 気がつけば、学級委員やクラブの委員長や生徒会の役員をやっていたし、高校の時は青少年赤十字団でボランティアをしていました。そして「困っている人の手助けがしたい」から、臨床心理士になるために大学では心理学を専攻しました。

今でこそ「心のケア」が必要とされ心理職の需要も増えてきていますが、当時はまだ珍しい仕事で、公務員の心理職に就くか、大学院に入り臨床心理士の資格を取らないと仕事がない状況でした。

このまま心理学を勉強し続けて、心理学のプロになりたいか?


そう自問していた時、実験心理学の授業でプログラミングの楽しさに目覚め、同じ頃、理系の彼(現在の夫)から卒論で使う統計ソフトをもらいました。私の要望が全て反映された便利なソフトを目の前にして「私もこんな風に、自分の手で作った物で、誰かの役に立ちたい!」と思うようになりました。

  • ユーザーが求めているものを直接受け入れて、直接返すことができる
  • ユーザーの立場に立って、ユーザーがより快適に仕事ができるように、システムを提供したい
  • 情報処理という、これからますます必要とされる分野で、自分の可能性を試してみたい


仕事選びの基本

「私が今やってみたいシステムは福祉や医療など人間に直接関わる分野のシステムです。」
大学4年の時、入社した会社の最終面接で言った事が、今でも私の仕事選びの基本となっています。

  • 調剤薬局 ⇒ 学生時代のバイト。初めての仕事は、たまたまご縁があって。 子どもから年配の方まで、医療事務から接客・販売・荷出しまで幅広く経験。
  • 生保 ⇒ 「ゆりかごから墓場まで」保険を通じて人の役に立ちそうだから。 (年金に医療保険など、当時の知識がかなり私生活に役立っています。)

  • パソコンスクール ⇒ たまたまご縁があって。中学生から年配の方まで教えた。
  • 建設 ⇒ たまたまご縁があって。子どもから年配の方まで快適な暮らしができるのは、建設業界のおかげ。

  • 公共 ⇒ 出生届から死亡届まで、色々お世話になる市役所。 特に転入届・転出届と、転妻が一番お世話になっているから。
  • 医療 ⇒ 出生してから亡くなるまで、色々お世話になるから。

前述の最終面接の最後で、強面の取締役に「ITに心理学を活かすなんて甘い」と言われました。「とってもくやしい!」と頑張り続けたことが、今になって「パソコンやインターネット上で、カウンセリング等を行うことはできないか」という今の仕事に役立っています。


職種について

IT業界の場合、以下のような職種があります。

  • 営業、コンサルタント、Webディレクター ⇒ 対お客様
  • SE ⇒ 対お客様、設計、製造
  • プログラマー、Webデザイナー、コーダー ⇒ 製造
  • PCインストラクター、ヘルプデスク ⇒ 対お客様(サポート)

私は、SE・プログラマー・Webデザイナー・コーダー・PCインストラクターを経験しました。

色々な職種を経験して思ったのは、「対お客様」の仕事と「サポート役」の仕事、両方を経験していると強みになるということです。また、「(お客様の)現場を知っている」ことも強みになります。

例えば、「事務職は営業のサポート」と思われがちですが、営業の方はお客様の会社の事務職の方の仕事をサポートするような製品を売ります。営業の方が話をするのは顧客の部長クラスかもしれませんが、実際に使うのは部下の事務職の方です。

現在「お客様」側で仕事をしていますが、同僚の事務職の方が、社内のシステムについて「使いにくい」と言っていたり、「あの会社の営業の態度はちょっと…」と言うのを聞いていると、同様のシステムを作ったり売ったりしていた立場の人間としては、とてもいい勉強になります。


まとめ

自分に向いていて、かつ、自分が好きな仕事。それが「天職」。

sachiさんも書いていたように、興味があっても自分には向いていない仕事もあります。(私の場合は、毎月やることが決まっている事務職は向いていないようです。)

新卒の就職活動の時に「天職」を見つけられるのが理想的ですが、実際はなかなか難しい。
しかし、転勤族の妻は夫の転勤により、「天職」探しの機会を何度もゲットできる!


とはいえ、転勤する度に、すぐに「天職」と思えそうな仕事が見つかる訳ではありません。
仕事一覧を見ても、その会社の最寄り駅がどの路線にあるのかすら、わかりません。

そこで、私も転勤が決まると同時に路線図を手に入れ、主要駅を覚えるところから始め、引越し後は、とにかく街を歩いて土地勘を養うようにしています。

そうして、すぐに仕事が見つからなかったとしても、地元情報に詳しくなり…
いざ仕事を始めた時に、地元の方と地元の話で盛り上がることができるので、助かっています。

【記事作成:Miwa、編集:Miwa、最終更新日:2011/3/30】